夫の単身赴任先であるモントリオールを基点にし、夏のカナダを東から西まで親子3世代(シニア:70代、ミドル:40代、キッズ:8歳、5歳)で走り回る。現地集合・解散で人数が増減するため、それに応じてミニバン、ミドルクラスと乗り換えながらの旅。
1. アルバータ州ドラムヘラーとバンフ(走行距離:2,000km超)
娘(8歳)のリクエストにより恐竜発掘の名所、ドラムヘラーへ。市内中心部に建つT-Rexは世界最大の大きさ。106段の階段を登るとT-Rexの口の展望台に辿り着く。この地域特有の浸食した地形が一望できる。キッズ向き。
世界的に有名なロイヤルティレル博物館で、発掘地へのトレッキングツアー(Dinosite:90分)と化石の石膏作製(Fossil Casting:45分)に挑戦。前者では、転がっている石を拾って(持ち帰りは不可)ガイドさんに鑑定してもらうことができる。娘は恐竜の化石も拾い大興奮。トレイルはやや足場が悪いので、ミドル・ジュニア向き。後者では、化石の型を石膏でとる体験ができ、持ち帰り可能。子供にとってはカナダの理科授業を、親達はその授業参観を体験できる。一同、お風呂の椅子(?)にすわり、先生の話を聞く。キッズ向きだが、ミドル・シニアも楽しい。
宿泊は郊外のB&B(Urban Place, http://www.urbanplace.ca/)。清潔で静かな部屋とフレンドリーなご夫婦が好印象。
バンフへ移動し、まずは定番コースのドライブ&観光。レンタルしたドッジキャラバンは、二列目まで肘掛付、荷物室も広い。この日はアイスフィールドパークウェイをアサバスカ氷河まで往復。アサバスカ氷河では融水の試飲も。文字通り氷の上を歩くが、良く整備されておりシニアもOK。ただし、防寒は万全に。
ドライブの途中には、絶景ポイントが目白押し。中でもペイトレイクは、10分程トレイルを歩いた先に青白色の湖がダイナミックに広がるお薦めポイント。ロングドライブの休憩&運動にも良い。
 
次は、レンタカーのフットワークを生かし、定番ツアーであまり行かないようなポイントへ。ヨーホー国立公園にあるタカカウ滝(落差250m以上)では、滝の真下まで行ける10分程のトレイルが心地よく、そこから更に岩場を登れば滝の飛沫を浴びることもできる。また、エメラルドレイクではカヌーを体験。文字通りエメラルド色に透き通る湖水を滑るように進む気分は最高。息子(5歳)の一番のお気に入り。ミドル&キッズ向き。
もうひとつのお薦めはサンシャインビレッジでのハイキング。ゴンドラ乗り場までバンフから30分弱。そこから黄色いスクールバス(1時間毎、時刻要確認)で標高2000m以上のメドウまで連れて行ってくれる。ロックアイル湖までのトレイル(片道1.4km)は道幅が広いため、他の登山者に遠慮なく、キッズ・シニアでもゆっくりペースで楽しめる。周囲のメドウではコロンビア地リスが歓迎。訪れた8月上旬は、ウェスタンアネモネの花が終わり、その綿帽子が一面に広がっていた。山野草好きな母の一押し。

宿泊は、バンフ国立公園入り口近くのBanff Boundary Lodge(http://www.banffboundarylodge.com/)。街からやや離れているが、レンタカーなら問題なし。宿泊料金もバンフ、キャンモアよりお手頃。露天(?)のホットタブ、小さいながら遊具付の公園もあり、子供達にも好評。部屋から見たランドル山の朝焼けが印象的。
2. ケベック州シャルルボアとモリシー国立公園(走行距離:1,400km超)
ケベックシティ郊外のモンモラシー滝は、ロープウェイで滝上まで往復できるが、帰りは階段で下りてくるコースが滝を真正面から眺められて楽しい。階段コースはミドル向き。でも、全員がんばって降りた。ここから北は一般道。シャルルボア地方独特のなだらかな山並みをアップダウンしながら進むドライブルートが快適。
タドゥサックではクジラ見物の3時間クルーズに参加。あいにくここのアイドルである白イルカ(ベルーガ)には会えなかったが、多数のミンククジラとともに、ザトウクジラも間近に見られ、一同大満足。その息づかいは神秘的ですらある。クルーズはセントローレンス湾内のため、波が穏やかで船酔いの心配が少ないが、防寒対策とビデオの予備バッテリーはお忘れなく。全世代向き。
タドゥサックでは、フィヨルドを無料のフェリーで渡る。モントリオールで借りたシボレーアップランダーはなんとDVDプレーヤー付。日本のソフトの再生はできないが、自作のDVD等が楽しめて、ロングドライブも飽きない。
宿泊はラ・マルベのラ・レモンテ(http://www.laremontee.com/apresentation.html)。カントリー調のアパートで、木のフロアが素足に心地よい。ここでは活ロブスターを入手し、ボイルして頂く。レモン醤油、塩も良いが、そのままが一番とは息子の弁。ケベックのロブスターシーズンは初夏だが、養殖であれば生きているものが通年スーパーなどで入手可能。従来のロブスター観(?)が変わるかもしれないので是非お試しを。宿で見た天の川も美しかった。
次は内陸部に入り、ケベック地元の方お薦めのセンフィリシエンにある動物園、Zoo Sauvageへ。ここは、カナダに生息する動物を中心に、その生態系に合わせて飼育・展示している動物園。中でも人がオリに入って、トレインに乗って園内を巡る1時間のツアーは、通常のサファリパークより自然な作りで、動物ものびのびとしている。ホッキョクグマもここの人気者で、得意の泳ぎを披露。キッズ向き。
ケベック州最後の訪問地は、モントリオールとケベックシティの中間にある、モリシー国立公園。日本のガイドブックには載っていない地味なところだが、無数に点在する湖水をのんびり巡るドライブルートはお薦め。地元の友人の案内でいくつかの湖のショートウォークを楽しむ。途中で青色のトンボも発見。帰りがけには友人の別荘にお邪魔し、お茶を頂く。手作りの別荘は遊び心満点。
 宿泊はショーニガンのオーベルジュ、ラ・フローレ(http://www.leflores.com/html-en/index-en.html)。スパとヘルシーメニューが評判。今回の旅行で初めて、本格ディナーを体験。特に、朝食の11種類のフルーツ盛り合わせにはびっくり。
3. オンタリオ州トロントとナイアガラ(走行距離:1,700km超)
今度はモントリオールから一気に500km以上を走ってトロントへ。車内では、DVDプレーヤーの外部入力端子を活用して、これまでのビデオの上映会。途中、ガナノクエで昼食を兼ねて1時間のサウザンアイランズクルーズ。その名を凌ぐ、1800もの島々には、別荘と思しき家々も。シニアに好評。走りやすいハイウェイと車内上映会のおかげで、ガナノクエの1回休憩だけでトロントまで無事辿り着く。
宿は今回唯一のシティホテルである、メトロポリタンホテル(http://www.metropolitan.com/toronto/)。人数の多さが幸いし、一部屋スイートを用意してくれ、リビングでお茶を楽しむ。
翌日はナイアガラオンザレイクを経由してナイアガラフォールズへ。美しい花で彩られたオンザレイク中心部の散策、ワイナリー見学等を楽しむ。途中の直販売店で入手した桃が絶品。ここはブドウ以外にも各種フルーツの栽培が盛んらしい。全員皮ごとかぶりつく。
ナイアガラに来たらやはりはずせないのが、霧の乙女号。この日の気温は26℃と、滝の水浴び(?)には好適。
乗船後のエレベータにて。マツザカ君もずぶぬれ。
宿は滝から5分程のハンプトンイン(http://www.niagarafallshotels.com/hampton/index.php)。お手頃の料金ながら朝食、プール、ジャグジー付。
4. オーシャン号に乗って陸路プリンスエドワード島へ(走行距離:490km)
旅の最後は、モントリオールからVIAの寝台車「オーシャン号」に乗ってモンクトン経由でプリンスエドワード島(PEI)へ。2人個室のゆったりとした寝台車は子供達も大喜び。大陸にゆっくり沈む夕日を眺めたり、トランプをしたりしながら、翌日昼前にモンクトン着。全世代向きだが、特に妻の一押し。
ここでは人数が減ったため、ミドルクラスのセダン(フォード、フュージョン)を選択。カナダでは近未来的なイメージのTVCFを流している車で、オーディオ周りもスタイリッシュ。
大陸とPEIを結ぶコンフェデレーションブリッジを渡ってPEIへ。ちなみに、この橋、有料($40)のはずが、大陸側からPEIに入る際には、なぜか無料。
やはり定番は「赤毛のアン」の舞台のグリーンゲイブルズ。現地ツアーの車がそそくさと次の目的地に急ぐ中、じっくり観光できるのもレンタカーならでは。
PEIはアンシリーズの観光で有名だが、島そのものの魅力もすばらしい。大陸とは違う、こじんまりとした風景、しかも適度なアップダウンで景色が次々と変化する様は日本人の好み。カナダで流れていたTVCFの“Gentle Island”という表現がまさにぴったり。アンに興味のない人でも訪れる価値あり。小麦とジャガイモ畑、それに「輝く湖水」のパッチワーク。空もおいしそうな雲のパッチワーク。なんとサンルーフ付の車だったので、ドライブ中はほぼ天井全開で走る。PEIというと女性限定の観光地の感があるが、その風景は男女問わず魅了されること間違いなし。
宿はキャベンディッシュ近くのコテージ、Parkview Farm(http://www.parkviewfarms.com/index.php)。海の見えるコテージに車を横付けでき、裏庭は広い芝生の広場と、子供連れに最高。農場を兼営しており、牛の乳搾り等も見学可能。ちなみに、ここでもまた、活ロブスターのボイルを楽しむ。
5. おわりに
計24日間、総走行距離は5,500km超。ほぼ全行程天気に恵まれたのは奇跡的。シニア世代にとっては「冥土の土産」、ミドル世代にとっては「清水の舞台から飛び降りる覚悟」、キッズ世代にとっては「書きつくせない夏の絵日記」であった。全世代共通に、忘れられない旅になったことは間違いない。宿泊地の多くに自炊のできる宿を選び、炊飯器持参、昼はおにぎりを作って節約と体調管理。これはシニア、キッズ世代に特に重要だった。毎朝早起きしておにぎりをこしらえてくれた母達に感謝。また、一大ロードムービーの撮影・編集を担当してくれた父に感謝。そして、このキャンペーンですばらしい車達を提供してくれたAVISレンタカーに感謝。